先日、オフィスの芸人ブッキング担当の女史から「ちょっとハナシがあるの。悪いハナシじゃないわよ!だって私はあなたのファンだもの!」と開演前に呼び出される。「おっと、次回の契約か?」かなり期待して行ってみると、まぁ、なんつーか、軽い「ダメ出し」かなー。「最初に私が観たのと少し違うわ」って。そりゃあなた、最初に観たときのお客さんは特別だもの。半分くらいは芸人側の人だったし。確かにあの時は盛り上がったよ。だけど、あのノリでいくのは難しいって。無理矢理あのノリでいくのは、さだまさしのコンサートを観に来てるお客さんの前で急にボン・ジョビが演り始めるようなもんよ。
ヴァリエテのお客さんの雰囲気をつかんで合わせたつもりだったんだけどなー。どうも物足りないらしい。まぁ僕の英語の理解力もかなりあやしいんだけど、とにかくもっと喋りでキャラを出して欲しいらしい。んー、そうかなー?
でも、毎日舞台で実際にお客さんの反応を感じてる自分の感覚を信じるなら、やっぱ、あんまり喋るのはくどい気がすんだよね。ガイジン芸人がニホンゴを喋るのを観て日本人のお客さんが感じることと、ニッポンジン(というか東洋人)がドイツ語を喋るのを観てドイツ人のお客さんが感じることは全然違うのよ。早いハナシ、「おっ、ニッポンジンがヘンなドイツ語喋ってる!」っていう驚きとか面白さっていうのはゼロに近いと思うのよ。だって、この顔でドイツ語喋る人、そのへんにいくらでもいるもん。だってさ、街歩いてると現地の人からフツーに道尋ねられるのよ。そんぐらい日常なのよ。
てなわけで、「うん。頑張る。なんとかもっと良くなるように考えてみるよ」とは言ったものの、どうしたもんかね~。つーか、なんでもっと早く言ってくんねぇかなー。